情熱の花
神さまの
スカートのすそに手をのばし
置いてゆかないでと
すがったのは
まだ聖書に落書きするのが
怖かった大昔の話さ
雨、雨、雨、
五月雨つづくのか
もう一度だけでも
信じさせてください
暗がりの世界を旅する
罪深きわたしですが
黄金のキラキラ光り輝く
砂金のような鱗粉を
わたしにふりかけて
ください
わたしを見てください
わたしを愛してください
わたしを殺してください
今
まるで夢のようなあしたなんて
来るわけないと知ったから
罪を重ねて重ねる心に
それでも咲きたいあの花の名は
ブーゲンビリアでよかったはずさ