青いイメージに濡らされて
僕は正しくはなかった
にしても
僕は青く生きたかった
月を見上げながら
ふとそんな想いを想った
春の夜の夢の中
その廃線の線路の道を
むかしそうしたように
レールの上を歩き落ち
小石を蹴っては
よろけてみたり
線路ぞいの名前も知らない
小さな白い花をみつけて
しゃがみ込むと
その花びらが
なぜか濡れているのに気づく
ふたたび歩き出す僕に
ほんのりと青い人影がみえる
それは幻のあのひと?
歩いても
縋っても
追いつけない
そしていつのまにか
ふたたびひとりで歩いている
今夜
僕の体と心がなにものかに
びしょ濡れにされた
そんな想いの夜の夢