ポエム
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満天の星空の下に



ときには
星の下で眠るんだと
夜露の草むらに寝転んだ君は
しばらくは
軽いいびきをかいていたが
ガマンできなくなったみたいで
ときには
恋人の膝枕で眠るんだとか
言い直して
こっちにすり寄って来たりする


「パトラッシュ(ここ、彼の名前、ね?)、
ぼくはもう疲れたんだよ」と

名作アニメの有名なセリフを下敷きに
疲れた理由を人生の不幸にして
君の願望を無下に却下してやる

私の心を洗ってくれる
たまぁ~に飛び出す飛び道具みたいな
やさしい言葉は?

そんなご褒美もなく
私の膝を貸してなんて
なんて贅沢なワガママヤローなのかしら?

春の夜空に
このコテージからは
満天の星空が見える
(あ、違う。
(いま、あなたが思い描いた満天の、の
(百倍くらいの数の星が見える満天の星空

まるで煌めく星音 (って、どんな、音?)まで
見る人に聴かせる
満天、さ

そしてあの
切るようにするどい三日月からしたたり落ちる
辛口の真水 (って、どんな水?)を
私に口移しで飲ませてくれるというのなら

ええ、どうぞ、
私の膝を
貸して差し上げても、よろしくてよ?








21/04/27 06:44更新 / 花澤悠



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