詩人の死に方(詩蛇バージョン)
太陽は動かずに
大地が動いているという
本当みたいな嘘に
かててくわえて
蛇の持つ可能性を簡単に無視すれば
君の持つやさしさは僕の遺骨を
カタカタと鳴らし
恥ずかしい裸の粉にして、
バン粉がなければお菓子に使ってよねって
迷路の言葉を隠さない能天気な街に
最後にすがった足を引きずる亡霊の私にとって
悲惨に霧散されるためにある
みっともない未練を棄てる孤独な遺骨にしようか?
だって、
遺骨、って
孤独なもんでしょ?
すべてを読み解くのは、
ちょっと
まるで音楽を理屈で理解するみたいな絶望で
避けたいというけど
それでは生きることの
意味が違うと納得されるのも知っている、
ちゃんと、知ってるんだ。
月明りの音がする
三月某日未明の演奏会で
その詩をみていた野良猫なんてみんな
花になって咲き始める
白いのや黒いのや白黒まだらのや
果てはブルーやピンクのまで、ハハ。
ようは
転生は繰り返されるってことか?
盃一杯の生き血を飲みながら
それが今回の生きる意味は地獄だという
答えの此岸なのかもしれない夜に……
恋ひとつ知らない新生の風が
星空に吹きわたるのなら
夜に愛しい歌の結晶が
満月なのかもしれない夜に……
恋を、した……
その歌を歌いあげる歌い手に恋をした
二度と冷めない夢のなかの情景
それを観て死ねるなら幸せかもしれないと
おもい込む愚かな蛇いっぴき、い〜や。
人、ひとり、ここにおり。