夜明けの音を聴いている
夜明けの音がした
嘘じゃない、確かにしたんだ
悲しみの色をみた
みたくもない、彼女の罪の色
生きてゆくのは
努力と根性がいるもので
この冬はとくに心を凍らす風が強い
五時に窓を全開にし
けど、まだ夜は明けていなくて
ときどき
このまま、この街は
夜が、
明けないほうが良いのではないかとかいう
愚かな恥ずべき罪人の思考をしてしまう
無視をして、
夜は、明け
きっと薄紫に染まる
東の空が
しらじらと青空に変色していくいつもの朝が
訪れるのだろう
そんな、
『止めたいほどの時』を待ってる
なにも考えず
ただぼんやりと、夜明けの音を聴いている