ポエム
[TOP]
夜明けの音を聴いている



夜明けの音がした
嘘じゃない、確かにしたんだ

悲しみの色をみた
みたくもない、彼女の罪の色

生きてゆくのは
努力と根性がいるもので
この冬はとくに心を凍らす風が強い

五時に窓を全開にし
けど、まだ夜は明けていなくて
ときどき
このまま、この街は
夜が、
明けないほうが良いのではないかとかいう
愚かな恥ずべき罪人の思考をしてしまう

無視をして、
夜は、明け

きっと薄紫に染まる
東の空が
しらじらと青空に変色していくいつもの朝が
訪れるのだろう

そんな、
『止めたいほどの時』を待ってる
なにも考えず

ただぼんやりと、夜明けの音を聴いている







20/12/08 22:13更新 / 花澤悠



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c