恋の風(短歌九首)
鐘が鳴る、バラ園に立つ美少女の影の心臓踏んだ夕暮れ
歌うんだこんな闇夜を照らす歌、前向き進む闘う少女の
この異国、星座が故郷と似てるから、むしょうにあなたを探したくなる
君を抱く、光の小雨が歌うからちいさく呟きほお染める月
大風がこの街襲う晩夏の夜、私も乱れてみたいあなたと
ただ秋の風が昨夜と違うから今宵もあなたに会いたくなるんだ
いま夜が更けゆく意味を知りながら静かに愛を伝えられない
サンキューとキザにあなたは手を振って、似合わないけどちょっと好きかも
凪の海ひねもすのたりのたりでも、この恋に生く我が胸の風