悲しくなるくらい、好き………
ごめん。
嘘ついていました。
恥にまみれた人生を、送って来ました。
なにもカッコつけたいわけじゃなく、
じゃなく、
とてもカッコをつけたいの。
だって、生きて、
なんのためにか、って、それは秘密だけど、
生きて、生きることに不平不満はいっぱいいっぱい
持ちながらも、ね、ちゃんと生きていっているわけでしょ?
だれかと同じことするために
生きてんじゃない、って。
ね?
それだけは、大きな声でいってもいいと思うの。
あたし、
ヘン、だよ。
それこそ、
なんどもなんども、白い目でみられたよ。
人と違う、って、そういうことでしょ?
あたしが喋ると、
なんか、その場が凍りつくようだよ。
空気、読めよな、とさえ、
いってもらえないんだよ。
ただ、そのエリア数メートル四方
極寒のブリザード吹き荒れる、悲惨な荒野になるよ。
あたし、求めるんだ。
さっき秘密っていったけど、
貴女にだけは、いっておくわ。
あつく、求めるんだ。
いつまでたっても、辿り着けないんだ、貴女へ。
のほほんしてると日々が逃げていき、
食っちゃ 寝て 起き
食っちゃ 寝て 起き
なにしてんだか いったい?
って、想いが伝わらずに遠くへ逃げていくよう。
貴女をみてると、素敵な人がいっぱい周りにいるみたい、
あたし、バカかな?
どこへいってみても正しいセリフ出ないんだ。
一度だけ、たった一度だけ、絶望と添い寝をしたら
見るも無残な落日が見えたというリアルをどうすればいい?
たえまなく流れる血の音、
くるおしく忘れられない悪夢。
忘れたくて、忘れたくて、貴女の名を呼ぶの。
ええ、そうね。
いつからか、上を向いては、涙流す日々に慣れてしまったわ。
ときおり聴える高らかな天使のラッパって、なにさ?
貴女からの、あたしへ向けての、エールなの?
夢へ、幻想へ、引き摺り込んでくれるあたたかく優しい震える小声。
それは、感情にまかせた弱さや絶望ではなく、
流れるにまかせた、果ての弱い空。
ところで貴女、
「あたしが今、生きていていい理由」を、あたしに訊かれたら?
欲も、命も、愛も
すべてを捨てられるのに
貴女に見捨てられたときだけ
絶対に立っていられないと
尋ねられたら何と応えてくれるの?
さまざまな、
あたしが生きていていい、忘れられない想い出、味わったいいこと、
これから起こりそうな楽しい出来事、にぎやかな未来
食べても、食べても、消えてなくならない貴女の優しさが
寝ても、寝ても、夢に出て来ちゃう貴女の美しさが
いつまでたっても、
いつまで待っても、おとなしくなってくれないんだ、
あたしの心を手放してくれない。
悲しくなるくらい、好き………