わかれの音が聴こえる午後二時
雨の音は悲しみの音だといった人がいた
僕はそれをそのとき宇宙になぞらえて
とても嫌な否定をした気がする
月をみあげる蟷螂だって
懸命に己が為すべきことを為しているではないか
悲しまないで
いてほしい
なんて
バカな
バカげすぎた否定をしてしまったのだ
違うのに
わかっていたのに
雨音が悲しいのはそのときそこにいた
僕のせいだったからなのに
僕はそれを知っていたのに知らないフリで
宇宙には
希望の数だけ星が瞬いているんだよ
きっと君の希望もそこにはあるはず
だなんて
そんな
思ってもいない嘘をついて
君をなおさら傷つけた
魂をけがした
心からの救いを求めて
雨の音は悲しみの音だといった人がいた
それはとてもとてもよく晴れた
とある日曜けだるい午後二時