ポエム
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花のない宇宙

瞬きが音を立てて
そのとき宇宙は
無限のくらやみのなかにいる

瞬きがシャランと泣くから
その宇宙は
街のなかでも寂しくなる

その星座の謂れを
だれも思い出せないのなら
そのとき宇宙は
凍りつく孤独の風に吹かれる

夜を宇宙と
勘違いする人もいるのか
あのころ手を繋いで
添い寝をしてくれた優しい夜を宇宙と
勘違いするというのか

宇宙はもっと高く
宇宙はもっと気高い
神さまの願望の寝室があるところ

だから奪い返したい
どんな宇宙も
どれほどの拒絶にあったとしても
そして神さまお願いだ

…その邪魔だけはしないでおくれ





20/09/14 21:07更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
ペンネーム 《宇宙》さんの 「花がある街」を読んで。
花がある宇宙を書いてみたくなりました。
でも、書き終わってみても、どこにも花は、なかったのでした。

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勝手にお名前をお借りして、誠に申し訳ございません、宇宙さま。

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