花のない宇宙
瞬きが音を立てて
そのとき宇宙は
無限のくらやみのなかにいる
瞬きがシャランと泣くから
その宇宙は
街のなかでも寂しくなる
その星座の謂れを
だれも思い出せないのなら
そのとき宇宙は
凍りつく孤独の風に吹かれる
夜を宇宙と
勘違いする人もいるのか
あのころ手を繋いで
添い寝をしてくれた優しい夜を宇宙と
勘違いするというのか
宇宙はもっと高く
宇宙はもっと気高い
神さまの願望の寝室があるところ
だから奪い返したい
どんな宇宙も
どれほどの拒絶にあったとしても
そして神さまお願いだ
…その邪魔だけはしないでおくれ