19の春に出逢ったふたり
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あなたが私に惚れたのは
ちょうど19の春でした
今さら飽きたと言うのなら
元の19に戻してよ
SNSの言葉なら
日本世界を飛び回る
同じ難波に住みながら
会えない理由がわからない
心斎橋のワンルーム
あなたの部屋で暮らしたね
ロビーに置かれた自販機の
ピーチジュースは今はない
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いっしょに住んでいる証拠
あなたは私に隠させた
バレちゃだめだよねって歯ブラシ捨てて
笑っていたけど
泣いていた
いくら
一緒に生きてても
なんど
肌を混ぜ合わせても
絶対勝てないあの人の影
寝ぼけて名前を呼んだときの
蕩けるくらいの甘い声
そんなに大事なんだ?
そんな声で呼んでほしいと
夢を見る
切りたいけれども切れない
糸の色は血の色
運命はふたりをぬい合わせた
ふたりは運命に身を委ねた
ただ運命がふたりの未来を
読み間違えただけ
運命のくせに
あなたが私に惚れたのは
ちょうど19の春でした
私があなたに惚れたのは
遅くてハタチのあの夜のこと
惚れたすぐあと別れておくれと
言われた私の顔ったら、無い