ポエム
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生きてもいいわと、言って欲しかった。

生きてもいいわと
貴女の口から聴きたかった。

メーテルリンクの青い鳥みたいに
最後は、貴女こそが真実の愛なのだ、と、気づいて。

あの髪の毛振り乱して泣いてた
夜を忘れさせてよ?

この部屋にはハートのかたちの
氷がそこここに転がっていて、寒い。

ふたりして、ふたりとも
人ではなくなってしまったあの深夜。

やはり忘れられない、すべて晒すような、
街を揺らすような、恐怖に震えたふたり。

そして絶望の顔を貼り付かせて
お互いを罵りあったふたり。

(それも今となっては、懐かしい想い出……)
そんなわけもないけれど。

今夜、夜になって降りはじめた雪は
きっと美しく街を覆うのだろう?







21/02/03 05:31更新 / 花澤悠



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