ポエム
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無題、と言わざるを得ない、このジレンマを!

わかるひとには、わかるだろう。
わたし、三年間、お酒をやめていました。
ただの一滴も飲みませんでした。

凄ンげーだろ?
そんけー、されても、くるしゅー、ないぞ?

ま、それは、事実だけど。

バカ、

今はまた、ダメダメなんですよねー?



節度は、必要かもしれない。
でも、面白いか、どうかだろう、とも思う。

なにひとつ、恥じることのない、愚痴を聴いてみて?
愉快がっていただければ、それで、良いのですよ?
リアルな症状です。

あゝ、それにしても、もう一度、お酒をやめたい。

のか?

ほんとうに?

でも、それなら、もう一度、三年間、断ってみたら?

てなことやってるうちに、死ねるでしょう?

あ、オレ、デカダンスな詩人なもんで
こんな文章、書いてます。

お読みいただければ、幸いです。




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酔いぐれて、朝っぱらから

たとえばわすれてしまいたいことがあるからとか
そんなりゆうがあるわけでもないのに

たとえばウヰスキーをストレートで
酒瓶と《くちづけ交わし》ながら飲んで
記憶も時間も睡眠も
果ては生きる希望さえも
忘れ果てて
意識をぶっ飛ばしてしまうことも
あるよね?

えっ?
あまりないですね〜?
あっ、わたし、だけ?

それはある意味
天国なのか
地獄なのか
本人には判断のつかない
空白だったり
するよね〜。

えっ?
知らないって?
やっぱ、わたしだけ?

でも
それで目が覚めて
起き抜けに喉が渇きまくっていて

み、水を
水をくれ〜って、
思わず声に出してまで
求めてみたりも
したりして。

でも、
誰も持ってきてくれやしないもんで
じぶんで冷蔵庫まで行って
キンキンに冷やしておいた
ただの水道水を飲むのです

今朝は
その冷えたペットボトルと
《くちづけを交わし》ながら
って、
なんでそ〜ゆ〜言い方するかなぁ〜?
いちいち、ふんとに、もう!

てか、
そんなのどーでもいいけど、

そのときの
ただの水の
うまきこと
美味なこと

お〜、お〜、
甘露じゃの〜。

って。
声に出して震えてます。
ただの水道水が
これだけ美味しいのなら

ハ、ハ、ハ、
あたしの幸せあるこほる人生も
ここでひとつの
頂点を
むかえたか?

なら、あとは。

酒に溺れて
死ぬだけの
人生よ、

って、カッコつけて
こーゆーの、
なんてったっけ?
背徳?
デカダンス?
耽美主義?
チガウ、ね〜?

依存症、
あるこほる依存症、

あゝ、あたし
友だちだって思ってた
あなたが
あんな告白しなければ

こんな

お酒に飲まれることもなかったのに
って、
また
あなたのせいにしてる

ダメですなぁ、

ダメダメですよね?

絶望は、ないし、
希望は、あるし。

ただ
お酒を
やめてみて
くれ、
きっとわたしの残り少ない人生
きっと
有意義なものになるはずだから、
って!

ハハ、でも、
《無》意義でいいから
お酒を飲ませてって、
思うわたしも
いたりして。
死んでしまえとまで
責めるわたしも
いたりして。

あーあ、それにしても
さっき飲んだあの水が
あれだけ美味しくなかったら
わたしは昨夜みてーに情けないすがた晒して
記憶もぶっ飛ぶくらいまで
ベロベロに酔っ払っちまうことも
ないのかね〜?

たとえばわすれてしまいたいことがあるからとか
そんなりゆうがあるわけでもないのに

酔っ払って冷たい床で寝ちまうだとか
そんな、
ていたらくを晒してしまわなくて
済むのかね〜?

死にたいって
思わなくて
済むのかね〜?

ハハ、もーめんどーだ。
こんなときは二部の予定もあらばこそ、
『第一部、完ッ!』

で、
終わらせます。

あっ、
一言だけ、
さいごにいいですか?

あたし、べつに、ベロベロに
酔っ払っちまってっから
こんなグダグダになってるわけではないですよ?

ただ、
あなたの《愛》と、

あなたへの《愛》に、解がないから。



《『ただの水道水のわたしの一番美味しいのみかた』第一部、完ッ!》
20/05/16 11:38更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
あ、ちなみに、これ、一応『詩』なので。
つまり、創作物なので。
つまり、虚構、なので。
ホントのあたしは、そんな朝からお酒を嗜むだなんて、そんな、とんでもございませんことよ?
まぁ、前日のお酒が残ってしまっている状態ってのは、ま、ま、あったりいたしますけどね。

あっ、タイトル、酒の歌、にすれば良かったかなぁ?

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