ポエム
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人間椅子
君に問う

暗き愉悦に
くらきゆえつにほてりつつ
よおためで
暗き愉悦に酔おた目で
といたきは
問いたきはただ酔おた目で

暗き愉悦に溺れつつ

人間椅子とはいかなる人ぞと

人間椅子のその温もりを

愉悦に悶える皮張りの

人間椅子に座りたり

未来も暗き酔おた目で

愉悦に酔おて火照りし躰で

椅子のぬくもりなぞ如何かと

いかなる恋ぞとその闇を

君に問いたき狂い恋

暗き愉悦に濡れし目で

狂いし恋かと時が過ぐ

過ぎゆく至純の時なかに

君に向かう手まっすぐに
手はまっすぐに
伸びゆきて

きみにとう

暗き愉悦に濡れた目で
人間椅子とは狂いし恋か


君に告ぐ

暗き愉悦に濡れた目で

人間椅子とは狂いし恋ぞ

闇に消えにし正しき夜の




20/05/16 22:25更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
しまった!
あまりにじぶんの中では自明なので、なんの意識もなく普通に使ってしまっていた《人間椅子》なんですけど、これは、かの江戸川乱歩先生の、耽美主義てき名作、その名もズバリ『人間椅子』をお借りしています。
でも、それを知らない人がいることも当然あるのでしょうし、その人からみたら、この詩、ただの盗作じゃん、って、思われる可能性もあるって気づきまして。
今更ながら。ここにご報告をさせていただきます。
この詩の《人間椅子》は、たとえば、ベットといえばそれを指すように、椅子といえばそれを指すように、人間椅子といえばそれを指すものとして、その言葉を扱っていました。
その不明を、お詫び申し上げるとともに、大好きな江戸川乱歩先生への敬愛を再確認させていただきありがとうございますと、アレ?これはじぶんに対してもよくやったと褒めてやってもいいのかなぁ?やっぱ、わたしって、エライ?

ちょっと、なに言ってんのか、わかんないんですけど。

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