ひとつ星、のように
ぬくもり、棄てて、傷つき
消えゆく、生活に、怯える
口、あけて、過去、忘れようとする
いじましさ、みっともなくて
立ち止まった、
うっすらと、汚れた、魂を
なんとか、なだめ、すかして
転がそうと、するけれど
そのうち、諦めて、しまう、
のだろう
いつのまにか?
なぜ、哀しげな、ひとつ星は
だれとも、目も、合わせずに
その、行く先を
ほの光る、異界の海へと
決めて、いるのだろう
やさしい、夜の、雨が、降る
あおの、海。
夢の、傷のような、私の
瞳孔を
切って?
切り取って
この目、奪って。