ポエム
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生きる誓い

すこしだけでも
生きる誓いをしてみたら
明るく笑った
君が好きになりました
君に届かない夢があるのなら
私の胸からもどんどん遠ざかり
遠ざかり、風も吹く
抱きしめたいのに
遠ざかる
波間に漂う人魚を捕まえて
その孤独を
救ってあげたいのです
でも愛しても、愛しても
愛しても、私じゃ足りない?
足りない、足りない、
かなしい人魚の
遠ざかる影
夕暮れに消えた、
救いたいのに
救えない影。


海のそこにいきます
そのかなしい人魚の瞳に魅入られ
なぜか、
乾いていると嘘をつくのです
それは、深夜
月光が
音を立てて降り注ぐころ、
きらきら、光のなか、眠ろうと
するのですが、
夕暮れよりもかなしい水だけ飲み干し
あのときの甘い匂いと
届かない冷たいその指で
それでなくてもさみしいひとり寝の夜を
君に逢えないよりも
せつない朝にする気なのでしょう?


20/04/18 05:49更新 / 花澤悠



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