ましろき月光
選ばれない命が
背中の肉に潜んでいる
夜
自転車の鍵をなくした手が
罪
の手として震えてる
青い影を落とし
青い風に吹かれながら
青い血に濡れた傷を舐めあった
奇妙な生活はこれで終わるだろう
蛇のいく道はないしまた
その牙で傷つけられる痛みなど
甘いものだから
朝
忘れてしまえる純粋な自由を片手に握り
木枯らしに斬りつけられた傷として
もう痛みを耐えることもないだろう
そのときこそ
その蛇の道は
いくつものあたたかいみずうみをこえて
そのまがまがしい皮を棄て去り
きのうへと戻っていくだろうよ
夜は
だれも傷つけたくない
優しさだけが転がって
しんしんと
しんしんと
ふけてゆく
弥生の
あるさみしい夜の道は
いまはもはや存在しない
神聖なのかもしれない
はずの
月光が
射す
ましろき
背中の肉に潜んでいる
夜
自転車の鍵をなくした手が
罪
の手として震えてる
青い影を落とし
青い風に吹かれながら
青い血に濡れた傷を舐めあった
奇妙な生活はこれで終わるだろう
蛇のいく道はないしまた
その牙で傷つけられる痛みなど
甘いものだから
朝
忘れてしまえる純粋な自由を片手に握り
木枯らしに斬りつけられた傷として
もう痛みを耐えることもないだろう
そのときこそ
その蛇の道は
いくつものあたたかいみずうみをこえて
そのまがまがしい皮を棄て去り
きのうへと戻っていくだろうよ
夜は
だれも傷つけたくない
優しさだけが転がって
しんしんと
しんしんと
ふけてゆく
弥生の
あるさみしい夜の道は
いまはもはや存在しない
神聖なのかもしれない
はずの
月光が
射す
ましろき