ポエム
[TOP]

あしもとの蟻たちが
あたえられた命を引きずって
止まらずに
みらいだけをみて
行進している

そんな
ものおともしない白昼
声もなくした蝉のなきがらの
翅は震えながら
透きとおっている

それは
夏も終わりの
灰色でおもいそらから
あの街のしんぞうに突き刺ささる
稲光りの
桎梏からの逃避行

あるいは透明な色の声帯だ






20/03/17 06:40更新 / 花澤悠



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c