ポエム
[TOP]
艶姿


くちのなかで飴玉転がし
立ち消えた、
甘酸っぱい感情を
想い返す


作られた梅の酸味は
さらに人工的な丸い味がする

冬は、寒いから、嫌いだ

死んだ人のことも
忘れられない

あの人の肌の味は
どんなだったけ?

窓の外には、白雪がふる
私は、舌先で
小さくなった飴玉を
転がしながら

あの人のアルバムを
みている、去年の
正月の着物姿の


くちのなかで飴玉転がし
立ち消えた、
甘酸っぱい感情を
想い返す






19/12/31 15:05更新 / 花澤悠



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c