ふたりでも孤独に震える
まえがき
(一応、俳句のつもりで作った詩です。)
恋割れた悲しい夜に稲光り
名月をよごしてごめんと淡い雲
失恋に馴染まないよう柿を食う
牛乳を飲み干す高い空見上げ
オリオンをよるの真水のようにのむ
ただひとりおちてほしいな寒椿
かいわない枯れ木のようなふたりきり
白い息ふたりはきだす寒い居間
雪見酒飲んだあのころ夢もみた
いまはもう炬燵の孤独に熔けている
ふたりでも孤独に震える寒雀
深雪を映す鏡が割れている
すべて捨てゆきたいけれどかたい雪
あとがき
(お読みくださり誠に有難うございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
でわ。)