ポエム
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君の鎖骨3

(短歌九首)

この水を
早朝飲み干し目を覚まし
新しい日のはじまりとする


まっすぐな
視線にすこし照れながら
目を逸らしそう だからキスする



若かった
ふたりは宇治のマンションで
ふたりの暮らしをはじめた夏空



爽やかな
風がやさしく頬を撫で
孤りで暮らす日を慰める



はじめての
黄昏公園消えそうな
寂しさだけを理由にキスされ



悪役が
消えてくれないただの役
なのに心が染まる闇空



狼の
遠吠えを聴くこの部屋で
はるか昔の匂いがする闇



からまった
心がほどけた深夜二時
鈍感ぶって寝ている振りした



楽しげに
生きたいなんて玉の汗が
君の綺麗な鎖骨に浮かんだ







25/05/05 06:36更新 / 花澤悠

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