ポエム
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かつて誰もがいたという悲しみの教室
「悲しみって 日替りね」
少し軽めの春の陽気がつぶやく

金色の教室で新しいサヨウナラを見つけた
無人の机は古びた傷を刻んでいた

君の挨拶もサヨウナラとつぶやいていた

悲しみの言葉から彼は逃げていたのだろうか
つながりはどこにもなくただの傷だったのだろう

傷口にすり込んだ君の凍えた評価や点数に
涙目が明らかにかすれて

君は不器用に一言をしぼりだす
その諦めは新しい夢を生み
かつてない眺めを

花冷えの朝に見る
濃いめの筆力で鉛筆をぐんぐん書き込んで
目覚めたら手の届きそうな三色の虹

教室の窓ガラス
キラキラ散りばめられたダイヤモンド

かつて誰もが見たという白銀の陽光
あたるあたたかな笑顔

脆弱な者が夢を見る現実の正しさは無視し

それさえ
新しい若者の新しい癒しになるとしても

いったい
空気凍てつく無言を
突き崩されないよう守っている
君は
いまも癒しなど求めているというのか





19/02/01 07:19更新 / 花澤悠



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