雪夜
くらやみは、
探さなければならないくらいの
あかるい雪夜でした。
小道をあるくと、
足あとがうっすらと残り
窓あかりの向こうには
しあわせな笑い声が聴こえるようでした。
海鳴りの、
こころを洗ってくれるほど
やすらいだ音たちが
かすかに聴こえるようでした。
いままでつみかさねた、
さまざまな罪悪に
全身で謝りながら
ゆっくりと歩いてゆくのですが。
それなのに、
ちょっとずつ笑えてくるのは
くらやみのみえない
あかるい雪夜だったからでしょうか?
どうしてでしょう、
私のこころに降る雪は
ほんとうにすこしだけですがほんのりと
あたたかな気持ちにしてくれるのです。