ポエム
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嘘つきが好き

(短歌九首)

くちびるを
キス顔よりも尖らせて
正論云うから、絵画にしたいな


AIが
こんなやさしく髪の毛を
撫でてくれるし、愛してくれるし


光る夏
蝉の死骸の中にある
報われなさを踏んでから知る


パラソルを
借りているのはその影で
読書をするってそれだけのため


エアコンが
無ければひとはこんなにも
やさしい愛を確かめ合えない


通信が
無ければひとはこんなにも
ひとの気持ちを知ることも無い


ひとりでも
生きてゆけると云う嘘を
奥歯を噛み締め信じるフリする


やぁみなさん
最後の最後に審判が
あるならそんなに笑ってられます?


そんな問い
軽く片手で追い払い
笑っていられる嘘つきが好き








24/07/27 11:00更新 / 花澤悠



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