ピュア
正義なんて無いよと嘯いたソイツの目には
うっすらと涙が溜まっていて
それをみた俺はもうなにも云えなくなって
寂しさを
「寂しくない」と云う夜の
効きすぎているエアコンの風
「体には
よく無いからね冷やし過ぎ」
心を壊したお前が云うな
どこかから
やさしい「ゴメン……」が聴こえそう
くつがえらない決意を知っても
夢色の
いろんな言葉が渦巻いて
「やっぱゴメン」をシャワーで消し去る
泣いてない
泣いているのは「夜」だろう
私は「夜」を枕に寝るだけ
生きるって
進むことだと勘違い
してるんだけど今日だけ休むよ
心から
ピュアでありたい風のなか
傷つくことだけ無いこの誓い
正義なんて無いよと嘯いたソイツの目には
うっすらと涙が溜まっていて
それをみた俺はもうなにも云えなくなって
ただその風のなかで突っ立ってた