カラフル
光りを失った灰色の瞳たちには
それだからなおさらに美しくみえて
むかしながく住んでいた街みたいに
想い出がゴロゴロと転がってる感じで
僕にはその大きめなガラクタが
手に余っていたことを云っておかなければ
公平に憧れるだけのただの卑怯者に
成り下がる真実も云っておかなければ
その頃に救ってくれた物語や詩歌に
凍らされた涙を拭ってくれた歌声に
ただ感謝を込めて浴びるそれらの光りには
いまなおその文字や音からは波動が流れ
僕のうす汚れてくたびれて萎んだ心を
まっさらでまっすぐにしてくれることを
はっきりと云っておかなければいけない
刻み込むように云っておかなければいけない
光りを失った灰色の瞳たちは
それだからじぶんの背中を振り返りみる
そしてしずかな孤独をあらためて知る
そしてみたことのないどこかのだれかに祈る
光りを失った翼に明るい夢や希望を
新しい翼として与えておくれそして
青空高く羽ばたかせておくれそして
今となってはカラフルな奇跡を与えておくれ