愛を撫ぜて、よ
それは可愛いからじゃなくても、愛を、撫ぜて、よ
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シャワーしながら
ワクワクしながら
ぷくぷくしながら
ドキドキしながら
可愛いひとを
想う
時間は煮詰まって
時代と共に寝て
だれが愛しいか
わからなくなって
わからないまま
秋(とき)を待つ
知ってほしいのか
憶えてほしいのか
交換したいのか
愛してほしいのか
聖なる獣が
のしのし歩く道を
たまらなくいきたい
そんなことは嘘だと
じゃあなんでこんな
無関心に憧れるのか
可愛いひとを
厭う
心は
嫌なことも想い出させると
チャンスなことも潰してしまうと
消え入りたくさえ
なる確かさを
ピンポンと
呼び鈴を鳴らす行儀の良さと
間違っている篠突く雨が
降り
降り出し
降りつづき
降りつづき、つづけるだろう
すべてが終わる
ガッカリを
経験したこと
おあり?
ええ、
嫌と云うほど
永い
雲が消える青空をみつづける
ほどの退屈なころを
過ごした
よるの
風は
艶かしさを
黒髪で
撫ぜて
撫ぜまわして
撫ぜ、まわし、まわして
そのあとのことは
なにも知らない
と
云うよ
ね
シャワーしながら
ワクワクしながら
ぷくぷくしながら
ドキドキしながら
可愛いひとを
想える
しあわせが
生きて
生き抜いて
生き抜いてゆける
意味
だったり
する
よ
ね
だから、寝息が、可愛いんだよね