踊る愛愛
(短歌十一首)
呼ぶ声が
あなたのようだと勘違い
したからほんとに泣きたくなるんだ
水の華
池に顕れ数秒後
カゲロウみたいに消えゆく公園
プリンとか
凍らし食べると邪道とか
知らないままでいいさ人生
そのかすか
な予兆がわかるから
仮装の笑顔で受け応えする
判断が
つかないほどのウインクが
ちいさな恋の虜にする闇
AIが
世界を救うという予想
なんて嘘だと云い切る神さま
百点を
とることだけを目指すため
生きてる訳では無いと学ぶさ
目指すのは
恋とか愛とか歌わずに
生きてゆけそな孤独ないとなみ
妖怪が
みたいと想う最深の
夜の底にも這う風物詩
未来など
明るくないなら要らないと
笑えた晴天昭和浪漫
逃げたけりゃ
逃げればいいと知りながら
逃げ切れなかった愛が踊って