夏の恋は花火みたいだ
(短歌十首)
真っ白な孤独を真っ赤に染めるよにちょっと派手目に斬られた片恋
お祭りで迷子になって泣き親を探す子のよな恥ずかしい恋
叩き割るコーヒーカップが心まで粉々にして眠れない夜
種をとるめんどくささが無かったら西瓜はあれほど甘くはないはず
蝉が鳴く早朝の月ぼんやりとみている私は昨夜泣いてた
人混みではぐれないようぎゅっと手を握って鉾を巡った宵山
ただ生きている執着に気がついた日から無邪気な笑顔は失くした
銀行にゆくとなんだか冷水が飲みたくなるのが懐かしいなぁ
ただ君がいてくれるだけで嬉しくてメガネをはずして拭いてしまうよ
夢をみて夢が叶った夏の恋花火のあとの湖畔にふたり