生きてこられたしあわせ
許されて
今日もひとりでひとり分
おひさまのもと生きたしあわせ
とどかない
空に真っ赤な風船が
みえなくなるまで昇る黄昏
夢をみた
どこへも続く明るいが
けっしてだれとも交われない道
わけへだてないやさしさとかそんなもの
でもすがりたい
ときがあるよね
モニターの
中のわたしの横にいる
笑ってくれる君に触れたい
まっすぐな笑顔の対価が払えない
わたしの涙を
ぬくめるやさしさ
ズルいとか
責める気はなくただバカで
不器用だから眺めているだけ
大人なら
自由にできるなんて嘘、
自由な大人をみたことは無い
君のその
とても正しい正義とか
ルーティンとかが眩し過ぎる夜
目をみつめ
君に近づく愚かしさ、
ぎゅうっと抱けると勘違いして
てのひらに
やさしい君をとらえたら
わたしはきっと泣き出すだろう
てのひらをゆっくり丸めたその中の
君のあえかな
愛を食べたい
だれよりも
君のことだけ好きだから
泣かしちゃダメと気づいて去るよ
いく粒もいく粒も泣く雨の音
沁み入る心に
生まれる流星
むかしから
じぶん語りが上手くなく
誤解されてたまぁよいけどね
高級な
ワインの違いはわからない
舌でもキスの違いはわかった
いとおしく
ただ払暁にみる夢の
ような寝姿だって好いてた
いとおしい
寝息を聴くのももう最後
なんだと出てゆく朝焼けの街
街を出て
今日もひとりで生きてゆく
ただあの頃に戻るだけだし
信号の
変わったことさえ気づかずに
座りこみただじぶんを抱いてた