ポエム
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夜のうた

(短歌九首)

  
たんぽぽの
綿毛で耳をくすぐられ
てる気になるね君の囁き


夜が愛
しあう心を深めても
光ってしまうわたしの瞳


ひとはひと
だけを考え生きている
蛇もひとのことを想う夜


鬼が住む
胸の隙間に風が吹き
悲しみ色の夜に懺悔す


灰色の
ひとの想いはほんとうは
白くなりたくからだを拭く夜


この夜は
眠れなければそれでいい
隣に君がいる夢の夜


賑やかな
笑いが耳から離れない
あんな風には笑えないから


あのひとが
生きてる理由というホント
笑顔がグサリと刺さった夜から


天国に
行けなくってもいい感じ
おだやかなまま死んでゆければ





24/05/29 08:25更新 / 花澤悠



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