ポエム
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月とナイフ


触れた手が
痛い位に冷えていく
夜の顔をしたナイフを棄て去る


手離せない夢を棄てても一つだけ
手にした玉(ぎょく)を握ったあの夜


馬鹿だけど
雨雲の上ひとり待つ
龍が握った玉(ぎょく)みたいなヤツ


ひたすらに
眺めているのは満月で
かつて握った夢に似ている


別れの日
見上げていたのは美しい
夜が握りたがるほどの月




19/07/19 06:56更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
短歌を集めて一編の詩を書きたいのです。

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