現実の風景
2段ベットに寝てた子供のころ
なにを考えてあんなによく
眠れたのだろう
その頃なりに
辛いことだって
いっぱいあっただろうに
未来の地図なんて
視えるわけない暗闇の部屋で
ただ少しだけ聴こえたようだった
いつだって信じていい
未来はちゃんと待ってるからね
人はひとりで歩くものだから
寝るときもひとりでいいのさと
暗闇の中でなにかが視える天井を
けんめいに視ようとしていた
それが幻なんかじゃないって
信じてそれに向かって
走ろうと決意したかったかな
あの頃は
それが現実だった
ただ綺麗な風が吹き抜ける
清んだ2月の蒼空を
ただ少しだけ目を開けて
そこに視えるキラッキラの夢を
わたしのものだと掴もうとしている
怖々だが両手を伸ばして
そんな
今日から
どこへ
向かえばいいのだろう
凍える強い風に
刺された肌を自覚して
だけどその風に含まれる
清らかな微笑みだけは見逃さない
そんな風景を
現実の力として
信じてる