ポエム
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冬の天




(短歌九首)

夜空にはいろんな名前の星があり死神だっている冬の天



舌に残る真雪(まゆき)のようなキスのあとさみしい味の君に驚く



立ち竦(すく)むよごれた新雪この胸の裏にはりつく傷を知られて



この音色(こえ)が消せない夢中(むちゅう)でからみあう気絶しそうなド甘(あま)のキッスで



血の味が鉄の味だと知っているさみしい君の唇が好き



三日月が思考の死角に昇る冬嫌われてもいい好きって伝えた



君だけを守るじぶんの痛みなど平気で無視する勁(つよ)さが欲しい



どの街にもいちばん高い建物があるのに不幸に泣くひともいる



夜空にはいろんな輝度(きど)の恋があり麗人だって泣く冬の天




24/02/03 17:53更新 / 花澤悠



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