ポエム
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閃きで
ゆくべき方向を決めて

永遠に続くかのような
砂漠を歩いている

優しさを探して
辿り着けるオアシスの水辺に
いっぴきのふたこぶらくだが
水を飲んでいたら
私はそのラクダを
どうすればいいのだろうか

オアシスを連れ出すのは
優しさなのだろうか

まぁ
それはどうでもいい妄想のはなしだ


夕日の砂漠で
ただ歩きつづける私は
オアシスなんてみつけられずに
ただ訪れる極寒の夜に怯え
この身を震わせているだけだ

ようやく顔をみせた三日月に
祈りを込めて
ただじっと
生き延びることだけに真剣に
生きてゆこうと想う



閃きで
向かおうとする方向のはるか彼方には
光る街の灯が遠く遠くに
うっすらとみえている気がする

あの三日月は中天で
とでも細い涙のような雫を私のために
ただ私のためだけに
ポタリポタリ
ポタリポタリ
流してくれるのだろうか

あの街には
いつか辿り着けるのだという祈りは
いつの日にか
叶えられるのだろうか

生きるのは私
私の意志の中にある
生きたいという

祈り







24/02/03 15:35更新 / 花澤悠



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