ポエム
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ふるさとのうた


 

僕は知ってるふるさとの
山はすっかり削られて
僕は知ってるふるさとの
あの店だって今はない
僕は知ってるふるさとの
道路が広くなったこと
僕は知ってるふるさとが
そしてすっかり変わり果てたと

最後に行ったふるさとは
二度と行きたくないと感じた
小雪の舞うなか頬を刺す
風が痛くて泣きそうだった

むかし通った小さな川も
茶色く草は枯れていた
むかし眺めた橋からの川
懐かしくもなく呆然とした
そのよるベッドで眠るとき
それでもやっぱり想い出は
この胸のなかにあるからと
良い夢みたいと希ったが
この運命の悪戯は
僕のこころに冷たげな
小雪を舞わせた風のなか

僕は知ってるふるさとの
よるは静かに更けてゆき
僕は知ってるふるさとは
僕のこころのなかにある




24/01/15 22:38更新 / 花澤悠



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