ふるさとのうた
僕は知ってるふるさとの
山はすっかり削られて
僕は知ってるふるさとの
あの店だって今はない
僕は知ってるふるさとの
道路が広くなったこと
僕は知ってるふるさとが
そしてすっかり変わり果てたと
最後に行ったふるさとは
二度と行きたくないと感じた
小雪の舞うなか頬を刺す
風が痛くて泣きそうだった
むかし通った小さな川も
茶色く草は枯れていた
むかし眺めた橋からの川
懐かしくもなく呆然とした
そのよるベッドで眠るとき
それでもやっぱり想い出は
この胸のなかにあるからと
良い夢みたいと希ったが
この運命の悪戯は
僕のこころに冷たげな
小雪を舞わせた風のなか
僕は知ってるふるさとの
よるは静かに更けてゆき
僕は知ってるふるさとは
僕のこころのなかにある