ポエム
[TOP]
命の音




  

喜びだけが去ってゆき
いつもの日々がただ残る

トモシビを追うせせらぎで
むかし探した笹舟が

君のすべてが好きになり
やましいこころは失くしたな

後ろ姿を追っかけて
正しく生きたくなった夕暮れ

命の音をそっと聴く
心が寂しくなる音を




へー知らなかったな
5時になるとメロディーが流れるんだ

ただ赤色に染まる町を
海を山を道を家をメロディーが

とてもささやかな幸せ色に
ほんのりと染めてくれるんだ

くだらない理屈や
あたりまえの理由を

並べ立てて得意がっているなら
自然に生きるってことを馬鹿にできるかもね

大上段から鋭い斧を切り落とすように
やれ楽しければ良いというのが正しいと

なわけないでしょうが
だれがなにをくっちゃべろうが

夢がけたたましいアラームを鳴らそうが
ポツンとただ生きてやる

信じるものはちょっと照れるけど
言葉だけなんだよね

いいよでも
君がそれさえ信じないと云うのなら

悲しみが滝のようにつぶらな瞳から落ちる
それこそバカみたいな悲しみを

君に見せてあげることができる
だれにも治せないやまいみたいな

ちょっと悲しみ色をした
胸に染み入る幸福みたいな







23/11/01 22:46更新 / 花澤悠



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c