命の音
喜びだけが去ってゆき
いつもの日々がただ残る
トモシビを追うせせらぎで
むかし探した笹舟が
君のすべてが好きになり
やましいこころは失くしたな
後ろ姿を追っかけて
正しく生きたくなった夕暮れ
命の音をそっと聴く
心が寂しくなる音を
へー知らなかったな
5時になるとメロディーが流れるんだ
ただ赤色に染まる町を
海を山を道を家をメロディーが
とてもささやかな幸せ色に
ほんのりと染めてくれるんだ
くだらない理屈や
あたりまえの理由を
並べ立てて得意がっているなら
自然に生きるってことを馬鹿にできるかもね
大上段から鋭い斧を切り落とすように
やれ楽しければ良いというのが正しいと
なわけないでしょうが
だれがなにをくっちゃべろうが
夢がけたたましいアラームを鳴らそうが
ポツンとただ生きてやる
信じるものはちょっと照れるけど
言葉だけなんだよね
いいよでも
君がそれさえ信じないと云うのなら
悲しみが滝のようにつぶらな瞳から落ちる
それこそバカみたいな悲しみを
君に見せてあげることができる
だれにも治せないやまいみたいな
ちょっと悲しみ色をした
胸に染み入る幸福みたいな