ポエム
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あーらら




夜の夢は叶うというより
みるからにモノクロの世界で
さみしい

だれもかれも
灯した夢を
すっかり忘れてしまって
ただ
東の空が明るくなるのを待つよ

まるでホンモノの世界が
こんどこそ
視えると
勘違いしてらぁ
罪も降り積もる寒い夜に

凍える声を聴きながら

ねーえ?

だれを信じればいいの?

それさえもすっかり
わからなくなった夜に
だれもかれもみんなみんな信じちまった
背中のまっすぐな罪びとは
星を吊るす一本の糸が切れたのを知り
だれもいない宇宙の中で
たしかな
絶望の果てにさまよう
猫の鳴き声みたいな
麗しい濡れた言い訳を聴く

恋しいくせに明るい空は青だから

およそ知りえない
わかちあえない悲しみの数ばかり
赤裸々な恋心みたいに
透明な微笑みに
なるのでしょうかね?

え?
そーなの?


へー?
バカ云ってらぁ

なぜ
生きているのか
わからない?

え?
まだ云うのね
バカばっか

なぜだか死ねないからだって
だって知ってるのに?

ウソばっか
死ぬのが怖いからだと
知ってんのに


星のあなたを
照らすのは
悲しみ?

ならばふたり
手をとりあって
生きて
ゆこうよ
って

罪びとみたいな
恥ずかしい夢を視た

あーらら
ちょっとだけ
泣いてらぁ

落ちる星の数を数えても
戻らない時間があるから
罪の数だけチカチカ光る
悲しみみたいな常夜灯を
そっと
愛でて

はい

お終い?

みたいなものでも
夢?

あーらら









23/10/22 02:49更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
あーらら、せっかく寝たのに目が覚めて。覚めたはいいけどバカみたいに、てか、バカだけど。一編書いてしまった。丑三つどきに、だぜ?ホント、バカ。

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