だれも僕をやさしい目ではみてはくれなかった、僕は、こんなだから。
髪ながれる
ちっちゃな夜が
咲くみたいな朝のそよ風。
だれも僕を
やさしい目ではみてくれなかった
僕は
こんなだから。
寝ても覚めても
ちょっとした悲しみばかりが
頭に残る
寝ても覚めても
ちょっとだけ
笑っちゃいそうな
痛い悲しみが。
いつまで君に
逢えないのだろう?
夢の中にさえ
出てきてくれない君。
絶好の月光が
真っ青な光を
僕めがけて降り注いでくれるから
まるで
冷水浴びせかけられたみたい
それでも
純粋に生きてゆこうと誓う闇。
悲しみがどれほどの蛇の下剋上で
僕を不幸の冷たさにくるもうとしても
夢の中の輝く天使たちが
僕を救ってくれるかもしれないだろ?
だれもかれもが
蛇を嫌いだなんて
想うなよ。
僕は、
好き。
いだきたい。
蛇みたいな
悲しい目をした君を
愛してしまった僕、だぜ?
もっと
重く、重く、重く、
僕に
僕の胸に、この心に、
覆いかぶされ。
夜より
寂しい泣き声で
濡らしつつ。
ながれおちる白い涙が
悲しみの夢を伝える冷たさなら
いだきたい。
僕は君をいだきたい。
それでも悲しみは
たとえようもなく美しくほほえみながら
青空に映る
ちっぽけな
真っ白な約束を守りぬくだろう。