ただ夜を歩く
コーラの炭酸が
嫌で
夜を歩くのです
わかってもらえない
楽しみを棄てて
夜を歩くのです
すべては
終わるために生まれてきたんだけど
死にたいわけではけっしてない
夜を歩いて
たどり着いたコンビニで
お弁当を買って帰るのです
コーラじゃなくイオン水を買って
すべてを終わらせるためには
死ねばいいのかしら?
そのお弁当の
鮭のしょっぱさに
優しいお母さんのことを思い出した
あの人が死んでも
すべては終わらなかった
なら、
私が死んでも
世界はなにひとつ変わらないのだろう
立ち止まりみあげると
紫の空の下
別にただ死にたいわけではなく
ただただただただただ、夜を歩くのです