ポエム
[TOP]
翼のいる世界





あいかわらず
愛情のわからないひとだな
手を握るだけで悲しみも消えるというのに

そんなこと云ってさ
ぎゅーっ、って
手を握って来るけど

それってただ
あたしの手を握りたいだけじゃないの?
うそうそ。


祈ります。

だから今なら
心の中の葦原の湖のほとりで
ひとり
ひざまずき祈ります。

このあとなにがあっても
そしてできるだけいつまでも
目を向けて、みていてください、
あたしのことを、
みつづけていてください。



学生の頃
目深に帽子をかぶっていたなぁ

いつまでも苦しくて。

広い世界から
視線を隠していた。

けれどそんなことをしてもダメで、

なにも考えられなくて、
ちゃんと口にすることもできなくて、
泣いてもいいけど
闇にだけは堕ちない、

そういう風にして
しをおもいとどまったわたし今なら
こんなにはっきりとわかるんだ
「いまはしあわせ。」と



口に出して伝えているのは
だれに?


人生って
楽しむために、生きてんだって、さ。


って、教えてくれた翼に。







23/07/08 07:52更新 / 花澤悠



談話室



■作者メッセージ
大昔の「ハチミツ」ってタイトルの詩を焼き直してみた。こっちの方がいいと想うのは当人の身贔屓か、ハハ。そういえば昔はこの翼さん、って架空だけど名前を持った人物に愛を捧げていたなぁ。ちょい懐かしい。ま、最近の詩もおんなじようなものですが。へへへ。て、なんで最後の笑いがへへへ、やねん。

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c