迷霧の連弾 98
みんなで歌うとはいえ
みんなは歌詞を知らない
更に歌詞は英語だから
一回聴いただけでは
覚えられるはずもない
そんな事情は気にせず
田宮先生は後に続くように
それだけを言って
ギターをゆっくりと
弾きだした
田宮先生は歌詞を読みあげる
みんなは後に続いて歌う
英語の歌詞だけど
すんなりと歌える
英語の授業では
教科書に書かれた英文も
ぎこちなく読んでいるのに
スラスラと歌詞が
唇から滑り出す
この歌はそのように
誰もが口ずさめるように
作られたのだろう
だからこそ
時代を越えても
歌い継がれるのだろう
きっとここにいる全員が
そう感じているに違いない
25/12/23 00:50更新 / 秋時雨