ポエム
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迷霧の連弾 87
薪をくべて

ようやく炎が安定した

同時に煙も盛んになり

時折吹く風になびき

ボクたちに襲いかかった

ゴホゴホと咳き込んで

目に涙を浮かべながらも

ウチワで煙を追い払ったら

きっと薪が焼かれて

怒っているんだね

理恵は薪の気持ちを

くみ取ったかのようだった

人間は火を使うことで

繁栄したけれど

植物にとっては

迷惑なことだね

少しさ淋しそうに言う

ボクは何と答えてよいか

分からずに黙っていると

木を切って焼くことで

木の世代交代を促し

高木も低木も育つ

そんな命溢れる森林を

人間は造っているんだ

いつからか

ボクたちの話を

そっと聞いていた田宮先生が

得意そうに持論を言った

理恵はそうだったんですね

凄く感銘を受けていた

その一方でボクは

理恵のこころを

田宮先生に奪われた気がして

目の前の薪に負けじと

嫉妬の炎をあげていた
25/12/18 01:17更新 / 秋時雨

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