迷霧の連弾 209
ホームルームが終わると
みんな帰り始めた
それぞれの感情を
大切に抱える者もいれば
親友と喜びを共感する者
合唱コンクールが
終わったことに
淋しさをつのらせる者
ボクはみんなの背中を
最後まで見届けたくて
席に座ったまま
教室の扉の見つめていた
もう明日からは
みんなで何かを
やり遂げることはない
まずは期末テスト
そして来るべき
高校受験へと
孤独な戦いが待っていた
だからこそこの瞬間は
絶対に忘れないように
教室を後にするのは
一番最後でありたかった
そしていよいよ最後
そう感じた時
誰かの視線に気がついた
26/02/26 05:33更新 / 秋時雨