迷霧の連弾 200
合唱コンクール
当日を迎えた
会場は町内の文化ホール
学校から歩いて
30分ほど離れた場所
そこを目指して
キンと冷えた
朝の空気の中を
草の露から昇る靄を
ドライアイスのように
足元に漂わせて
青い空に纏われて
全校生徒が列を成している
過ぎゆく秋麗の空は
大地讃頌より
大空讃歌が似合っていた
そんなよそ事を考える者は
ボクくらいで
ほとんどの三年生は
最後の合唱曲コンクールを胸に
緊張感と意気込みを
表情に滲ませていた
理恵はどうなのか
気になるけれど
後方を歩いているので
様子をうかがうことは
叶わなかった
26/02/18 02:42更新 / 秋時雨