迷霧の連弾 113
田宮先生は意気揚々と
先導している
ボクたちはただ
黙々とついて歩く
ボクの前を
理恵と保健の先生が
並んで歩いていた
理恵の背中を見つめて
夕べ理恵と先生二人で
何を話していたのだろう
気になって頭から離れない
でも直接聞くなど
ズケズケと理恵の
こころの中を覗くようで
絶対にできないし
してはならない
田宮先生は知っているけど
たとえ聞いてみたところで
植物の知識を教えるように
ベラベラと喋りはしないはず
このモヤモヤが
ヒグラシの鳴き声のように
頭を駆け巡っている
でもヒグラシの鳴き声のように
潔く止んではくれない
25/12/31 00:46更新 / 秋時雨