ポエム
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溶息
あなたの最期の息吹が私の中に溶ける。

呼吸に必死な私は、嫌でもそれを吸ってしまった。
そのせいで、永遠の別れが訪れることも知らずに。


初めて触れた唇の先に
あなたの未来があったなら、
あの日を繰り返すことができたなら。
寒くて甘くて、しょっぱいその瞬間を思い出す度、
私の胸が締めつけられる。

あなたの呼気が、私の心に残り
ただひとつのキスが私の全てとなった。
もう何もいらないと、
ただあなたと生きたかったと、思い続けて幾星霜。


私の吐き出す息が、ひどく勿体なく思える。
あなたが離れていく気がして。

本当に溶けていたなら、良かったのに。
24/11/06 17:07更新 / おそらきれい。



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