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ふしあわせな女
水の上に浮かぶ青白い顔が、
したたり落ちる月光に照らされて、
うつくしく流れている。
ほんとうに澄んだ表情で、
懺悔の涙も感じない。
手は腐れ、
腰から下はめちゃくちゃになり、
影になり、
消えてしまい、
洋梨のような女の顔だけが潺潺と流れている。
たましいが耳をすますと、
遠夜の静寂にふくろうが鳴いている。
女よ、
ふしあわせな女よ、
お前は一体どこへゆくのだ。
22/04/12 10:23更新 / ぽん



談話室



■作者メッセージ
耽美的な作品を書きたいと思いました。

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