ポエム
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風化した想いの先

いつも頭を撫でていた

つい可愛くて

抱きしめたくて


華奢な肩を包んだ時

いつも洗った髪の匂いがして


あの香り 今でも覚えています


あんなに誰かを

愛しいと思ったことはない

あれほど誰かを

素直な心で 愛したことはありません


記憶の中の君は

いつも微笑んで 少し寂し気に

頼りなさそうに

僕を見つめてる


忘れようとしても

忘れられないその瞳


寂しさも 辛さも そして憎しみさえも

僕に教えてくれた人


あの季節を 思い出の中に閉じ込めて

二人の愛を 永久凍土の中に押し込めて


この先二度と

取り出せないように

風化した想いの先に

埋もれても構わない


けれど優しい僕に 戻れますように

再び誰かを 愛せますように


明日はきっと 

 
25/02/02 18:18更新 / 絵夢



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