無表情で交わす挨拶
作り笑いのフィルター越しに
雲のようなマシュマロを齧る
吐き出す息は白い

退屈している綿飴は
もう甘さを感じない
誰かの理想を演じるたび
本物の味がわからなくなる

ぶち壊せ！この虚像の街
駄菓子のようにカラフルな嘘で
剥き出しの鼓動を晒して
汚れた愛を叫びたい
殺してしまえ！完璧な檻
パチパチ弾ける思い出を
生きたいと願う醜い俺を
誰か見つけてくれないか

ドロドロに溶けたチョコを
指先で舐めて笑う
鏡の中に閉じ込められた
もう一人の俺が泣いてる

甘い毒のような日々
金平糖みたいに散らばる
どうでもいい言葉の海に
溺れては息を吸う

雲になりたい
ただフワフワと流れて
どこまでも遠くへ
消えてしまいたい