オレンジ色に染まる 空と遊具たち
誰もいない公園
砂場に書いた文字は すぐに消えてしまう

温かいクリームシチューの匂い
テーブルに並ぶのは
三つ分のスプーン
昔の写真には
三人分の笑顔

夜が来るたびに 思い出す
僕だけの一人遊び
あの日の「ただいま」は
どこにも届かない

ブランコに乗って 揺れる影
風が運ぶのは 昔の歌
僕はただ見つめている
君が去った後の
無垢な世界を

約束を交わした 指切りが
今もこの胸を締め付ける
もう二度と戻らないと
知っていたのに

夜が来るたびに 寂しくなる
僕だけの夜の日常
あの日の「おかえり」は
もう誰からも聞けない